コンサルタント
2012.11.11 Sunday | 牧場にっき
先日、約半年ぶりに松本大策先生のコンサルタントが石坂牧場で行われました。
何度もこのブログで名前を出させて頂いてる松本先生なのですが実際に石坂牧場にコンサルに来て頂いて5年ほどになります。コンサルタントという横文字を使うとなにやら高い所から答えを指示しているイメージがあるかもしれませんが、環境でがらりと変わる生き物に正しい答えなんかなく、膨大な知識や経験から獣医さんとしてアドバイスし、「みんなで一緒に考えましょう!」というのが松本先生のコンサルです。
もちろん目の前の牛さんだけでなく、牛肉業界の事や、牛飼いの私達のこれからの事なども親身になって一緒に考えてくれます。そして今の子供達の事、本当の意味でのしあわせな牛飼いをしようよ!という事に命がけで動いてる先生です。

今回は松本先生が鹿児島で経営するシェパードの伏見獣医も同行でとても贅沢なコンサルになりました。
同じ歳という事もあり、いまさらながらで聞けなかった基礎中の基礎を改めて教えて頂きました。そして同世代からみる牛飼いの現状やこれからの畜産のあり方を聞けて先生の説得力や、これから行おうとしてる事が見えた気がします。
そして伏見先生と食事を取ってる時に話してくださった「獣医として『しょうがない』という言葉は絶対使いたくないんですよ、自分の力不足を認めて、牛さんに謝って、そして絶対に次に繋げないと!」と言ってくれた事に現場の牛飼いとしてとても救われた気持ちでした。

シェパードの獣医は牛さんと話せる。
という噂が立つのも松本先生や伏見先生の牛さんに声をかけながらのコンサルを見ているととてもよく分かります。

もちろん臆病な牛さんに余計なストレスをかけない事や、ビックリして思わぬ事故に繋がる事を防ぐのはもちろんの事、獣医師の目線から見て寝ている牛さんをゆっくりと自分の意思で立たせ〈起き方〉や〈伸び〉を診て全身の健康状態を確認し、興奮と緊張で本当の症状が隠れてしまわないようにという事も繋がっている「話しかける」という行為ですが、いつもは落ち着きのない子もピタリと止まって言う事を聞いたり、たくさんの人に診てもらって分からなかった症状を一目で当ててしまうのを実際に体験すると、本当に話せるんだ!と思ってしまいます。私は確信しています(笑)

獣医の私達は病気を治しにきたので、持ち込む訳にはいかないと、ウイルスも通さない換気の悪い防塵服と防塵マスクで寿命を削りながら今回も朝早くから日が暮れても1頭1頭を取りこぼす事なくしっかりと診て頂きました。

そんな真剣なコンサルですが、思わぬ乱入者(息子)が縦横無尽に牛舎をおかまい無しに横切って行きました(笑)

正解もマニュアルも存在しない牛飼いは、毎日いろんな事を悶々と思いながら牛さんとひたすら向き合っていく一見孤独な日々ですが、今回も早朝から遅くまで1頭1頭を診て下さった先生や、それに同行し、一緒に石坂牧場を考えて下さるエサ屋さんや地元の獣医さんの姿をコンサルを通して見る度に、改めていろんな方に支えられているんだなぁと思う事ができます。
毎回、とても大きく大切なものを皆さんから頂いている気がします。幸せな牛飼いになって恩返しできるように改めて、よし頑張るぞ!と思えたコンサルになりました。
11:29 | comments(3) | trackbacks(0)
素敵なブログを書いていただき、とっても嬉しいです♪
松本も伏見も喜びます(*^∀^*)