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酢飯屋 × Emeat × 酢飯屋 







夢は大学生の頃から、そして実際に個人ブランドをやってみよう!そう思って5年、まだまだ夢への途中ですが、Emeat のいま出来る1つの理想型が始まります!


 
  『 酢飯屋 × Emeat × 酢飯屋 』




簡単に書くとたったこれだけのシンプルな事です。もう少し詳しく書くと、「酢飯屋」ちゃんという牛さんが、「酢飯屋」さんで活躍します。




書いてみるとたったこれだけのシンプルな事が、このシンプルじゃない世の中で特に「牛肉」という中でどれほどの奇跡な事なのか、詳しい方は分かってくれるかと思います。小さな家族経営という牧場の中での1つの取り組みとして、どこまで牛飼いを楽しめるか?その楽しい幸せな事を召し上がる方まで届けて循環したい。大好きな和の牛さんだから。シンプルな事だけど、とても時間のかかる複雑な事でしたので説明が長くなると思いますが、これから書いていこうと思います。





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2010年、農大の頃に思い描いていた私のやりたい牛飼いでの夢は常に片隅にあったけど、現場に入って厳しさに打ちのめされ、忙しさに追われ、余裕もなく、出荷の時が辛過ぎるのでこの時期は牛さんに名前を付けるのも止めていました。余裕のない私は牛さんではなく数字しか見えてませんでした。そんな時に旦那と結婚し、非農家だった旦那が牧場に入りました。



「自分ちの牛を食べれないの?なんで?じゃあ何を目指して試行錯誤するの?」

 

 

 

「じゃあ牛はみんな同じ味って事?血統って事?産地って事?エサ?なんで?」



業界の知識のない旦那から飛んでくる「なんで?」に必死で答えていましたが、最後は逃げるように「お肉はそういうものなの!」と答えていました。答えてはみたものの、ずっと片隅にあったものが膨らんできました。・・・お肉はそういうものなの?




そして就農する前に畜産試験場で勉強してた時の恩師に「お前は恵美だから、肉のミートと合わせてエミートってブランドにしろ」と言われた事を思い出し、個人ブランドを自分のペースで始めてみようとました。




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そんな時、妹の知人の料理人が牧場に家族で遊びに来るという事が起こりました。牧場始まって以来の料理人が来るという事にとても緊張していました。そこで牧場に訪れたのが、寿司の伝道師である岡田大介さんでした。






寿司、割烹、懐石料理などについて基礎から修行を積み、2004年に独立して東京都文京区江戸川橋駅近くにて、完全紹介、完全予約制の寿司屋『酢飯屋』を設立。寿司屋、完全紹介、完全予約制。言葉にすると敷居の高い感じがするのですが、そもそも岡田さんは一から江戸前寿司を修行しながら「楽しく笑いながら食べた方が美味しいはず」という事でカウンターの前に黙って寿司を握るのではなく、一人一人に気持ちを込めるために完全紹介、完全予約制のスタイルにしたのでした。そして自分が感じるホンモノを求めて日本各地の食材や道具や器の現場に行って五感で感じた事を握る。そして寿司に収まらなくなったホンモノをカフェギャラリー企画自社製品で提供しています。理由は心を満たすものを作りたいから。


 

 

 






牧場を案内したり、夢を語ったり、岡田さんはお寿司屋さんなので「いつかエミート扱って下さい」とは私達も全然考えておらず、料理人としての意見や食に関わる者としての話で盛り上がりました。そしてまだ赤ちゃんで抱っこされていた岡田さんの息子さんの『 結 -ゆい- 』君の名前を頂いて、産まれた子牛に『ゆい』と名付けました。




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月日は経ち、牛の『ゆい』も大きくなり、たまたま素晴らしい牛さんでしたので、お母さん牛として育っていました。そんな『ゆい』が無事に1産目を終え、その子には岡田さんのお店の名前『酢飯屋』と名付けました。






節目とかでたまに岡田さんに『ゆい』や『酢飯屋』の報告をしたりしながら、どうやったらエミートとして一般流通できるかを必死に探っていました。牧場に入った当時は無垢な質問をしていた旦那も、エミートの営業をする為に必要な自分の育てた牛さんの試食品のお肉すらなかなか買い戻せないお肉の流通の難しさに頭を抱えていました。



それでも諦めず、協力してくれるお肉屋さんを探しまくって、数年経ってとうとう流通が可能になりました。その頃には『ゆい』は2産目を終え、『酢飯屋ちゃん』も大きくなってました。




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2013年、岡田さん一家が3年ぶりに牧場に遊びにきて下さいました。みんな3年分だけしっかり大きくなって、新しいメンバーもいます。子供達が増えワイワイと楽しい時間が過ぎると、岡田さんは真剣な顔で、



「この酢飯屋ちゃん、これは自分がやらないと、ウソですね!」




そうですね〜もし実現出来たら最高ですね〜と、答えた私達にはその返答にどこか熱がありませんでした。それは牛肉の流通の複雑さをこの5年で嫌ってほど知っていたからでした。






一般的にお肉が届くまで、2回のセリというものがある中で、お店の名前の牛さんが実際にお店に届く確率なんて無理に近いです。一貫経営というスタイルで子牛市場でのセリを回避してるのがエミートの利点で、お肉屋さんに選ばれた牛さんの事を伝えて行くのがエミートですが、お肉屋さんに指定した1頭の牛さんを買って頂くというのは全然違う話になります。

 

 

 

現在は幸運にも協力してくれるお肉屋さんがいて、4頭出荷してその中のお肉屋さんが気に入った2頭を毎月セリで買って頂いてエミートの流通が可能になっているのが現状で、肉質を見て、セリをするお肉屋さんには名前がどうのこうのなんて通用しません。1つのお店がこの牛を競り勝って欲しいとお肉屋さんに言っても、1頭から300kg位のお肉のうちに1つや2つ程度のブロック消費が限界のお店の為に、お肉屋さんは動けないからです。ましてや、この『 酢飯屋 ちゃん』は血統的にも資質が素晴らしすぎるので、サシが多いと思いますので、今の得意先のお肉屋さんのスタイルに合わないので、おそらく不可能だと、正直な事を説明しました。





「 なるほど、私が酢飯屋ちゃんを1頭まるっと買えば可能なんですね! 」







・・・お寿司屋さんですよね?




「もちろん、お肉は素人です。出荷時期はいつですか?今からお肉の扱いには慣れておきたいので、カフェでエミートを扱っていきます。お互い勉強したり情報交換したりしていきましょう。考えが甘いかもしれませんが、寿司職人であり料理人ですので、これは自分がなんとしてもやらないといけないと、牛を見て思いました。」





1つの店舗が牛さん1頭をまるっと買う。熟練された技術を持つ焼肉屋さんが初めてできる牛1頭買い。そんな事を「牛飼い」「寿司職人」ではあっても「牛肉」に対しては全くの素人の私達がやりたいからといって実現出来るのだろうか?高価で量の大きい生鮮食品、なによりも思い入れが強い分だけ牛さんの本来の能力は引き出さなければならないので、安易に自分たちでやる事によって起こるロスなんて絶対あってはいけない。出荷時期の迫る中、不安が尽きないのですがもう迷いはありません。




実現出来たら最高ですね。





2度目のその返答にはしっかりとメラメラと熱が入っています。











             酢飯屋×Emeat×酢飯屋 につづく











 

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