始まりは牧場から
「こんど牧場に伺ってもいいですか?」
基本的には観光牧場でもないし、畜産の防疫がシビアになってる今、積極的に見学を受け入れるリスクもあり、生き物相手に毎日の仕事の中でわざわざ時間を作るのも厳しいのですが、関係性を持った方には時間や事前の注意事項を理解してもらい、その日なら来て下さってもOK牧場!を夏の間ちょこちょこやっていました。このブログを書いてる時点では繁忙期に入っているので時間を作って見ようとしないと牛さんも見れないほど全く余裕がなく、人どころではありません。
夏のちょっとの期間だけ対応してるんですが、来られる人も本当にいい人ばかりで「忙しい中本当にすみません!」という姿勢ですし、交通の便が悪い山に位置する牧場に「お迎えなんてとんでもない」と遠いバス停からわざわざ汗だくで歩いて来られる人もいたり、逆にすみませんな感じですが、私たちはやっぱりこういう関係性を持った中で牛飼いがしたいし、牧場で牛さんを見て欲しいし、理解してもらえるのは嬉しいです。「この子自慢の子なんですよエヘヘ」な親バカな感じ。
前回の日記で書いたカレーのとりもとさんにお邪魔した時は私は全く逆の立場で「お忙しい中そんな時間をすみません」と何度もぺこぺこと言ったのですが、返ってきたのは「いいんだよ、来客でもないと俺は休もうとしないんだからたまの気分転換になっていい」という言葉でした。そうなんです!私も牧場に来てくれた人にはこう思うんです「休みのない農家に休日をありがとう!」と(笑)
勝手に肉を焼いて、正直迎える私たちが一番楽しんじゃってます(笑)
その牧場の中でワイワイと笑いながら話す夢が全ての始まりになって繋がっていきます。こんなことがしたいと企画を持って来る方、名付けた牛の成長を見に来る方、学びに来る方、報告しに来る方、子供を合わせに来る方、娘と同じ名前の方など様々な人が今年はわざわざ遠い群馬の山の牧場に来ていただきました。岩井センパイ、ミヤタ君、イタリアちゃん、ごまさばちゃん、焼肉とがし君、今年の夏もたくさん子牛に名前を頂き、同じ夢を頂きました。
このパワーを溜めて、藁をひたすら集めて牛さんの冬への備えと大忙しの秋と冬を乗り越えます!ありがとうございました。
何年か前にそんな感じで牧場に遊びに来て頂いた付けてもらった牛の「 onzi 」ちゃんは満を持して新宿新木町の素敵なお店「 onzi wine.french 」さんで26日〜30日の間、お店の6周年の記念コースに登場することが決まりました!すでに予約は満席という事で本当に嬉しいです!牧場から始まったお互いの夢がまた一つ実現出来て本当に幸せを感じています!
いろんな人とのいろんな物語がコツコツと牧場からスタートしてますので、また時期が来たら報告できればと思います。